『カルテット! 人生のオペラハウス』

名優ダスティン・ホフマンが初監督をつとめた作品です。


舞台は、資金難からの閉鎖の危機に陥っている
年老いた音楽家専門の老人ホーム。

入居者たちはホームを救うため、自分たちの得意分野…
音楽＝ガラ（コンサート）で資金集めをしようと考えます。
その準備中、ウィルフ、レジー、シシーの入居者の元に、
かつてのカルテット仲間であり、大スターの歌姫ジーンが
姿を現し…。


なんというか、ホーム閉鎖の危機にありながら、
焦燥感がほとんどないんですけど（笑）
お年を召した方々なせいなのか、芸術家だからなのか？

少しボケの入った愉快な仕切り屋じいちゃんを中心？に
準備が進んでいく中、基本的にはカルテットの４人を中心に
話しは進んでいきます。

女性が好きで、お酒が好きで、人懐っこい陽気なウィルフ。
グラマーで天真爛漫、だけど少し認知症気味で幼少時代に
トラウマを抱えるシシー。
寡黙でちょっと頑固、真面目で一途なレジー。
そして、話しの途中で加わってくるのが、
レジーと９時間だけ夫婦だった野心家の歌姫（大スター）ジーン。

それぞれの生き方、歳の取り方を少し離れた場所から、
優しく穏やかだけど冷静な視線で描きあげていきます。



ものすごく盛り下がることもないけれど、
ものすご～く盛り上がることもなかった感じ。

全編に流れるクラシカルな名曲たちが、物語と観客を包み
じんわりと何かを残してくれる作品です。

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